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「悲しみ]…眼を閉じたボクの胸に 其れは ポツリと 灯る
「半透明」…肋骨の梯子を登り 海に還る ものがたりに成る
「静けさ」…君の優しい相槌に あやされて 動いてた 心臓が在る
「さよなら」…目蓋に澱む 涙 引いては満ちる 潮の音がする
「約束」…横たわり 泣き叫ぶだけだった 赤子が 何時の日か
「リボン」…友情 と 嫉妬 と 生き甲斐 を 覚えた
「暖かい」…信じられる ものは まだ それほど多くは無いけれど
「有難う」… キミは 今 ゆっくりと その足 持ち上げて 泳ぎだす
「れんしゅう」…まだ 足りない空気を か細く絞られた 気管に つめて
「リズム」…鎖骨を 刻まれた関節を 腕の すべてを 其処に 突き出して
「融和」… 両脚 指の あいだ と あいだ に 薄い膜を 被せて
「許してね」… ひとつ 苦しい泡を 吐き出す その度に 前へ 前へ 進む
「いいよ」…眼を閉じたボクの胸に 其れは ポツリと 灯る
「未来」…桃色に染まった くるぶしに 唇を 当てて 語りだす
「あくしゅ」… 剥離された 頼りない 鼓動は ここに 残され それでも 動く
「でもね、ほんとは」…目蓋に澱む 涙 君の 旅立ちを 喜びながら
さよなら
…有難う
許してね
…いいよ
―でもね、ほんとは いっしょ が よかったんだー
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